室外機 オイル交換のススメ

今回は、一般的な業務用冷蔵庫や一体式の冷蔵庫のお話ではなく、本体と冷却ユニットが 別置きタイプの機械についてです。
家庭のエアコンは、室内の機械の他にベランダや壁、屋外にブワーーと音をたて動作 する「室外機」がありますよね?業務用の冷機器、例えばお店のショーケースやプレハブ 冷蔵庫・冷凍庫はそのように心臓部を別置にしているパターンが殆どです。 理由は、排熱や騒音を室内から排除する。冷却能力が大きくなればなるほど、一体式の 構造よりもエンジンを別に置いて運転したほうが諸問題が解決します。 街中のコンビニ建物の外に、景気よく室外機が並んでいるのを目にすることも多いと思い ます。仮にあれを別置にせずに機械一体式にすると、店内は運転音と排熱で凄いことに なるわけです。店員さんは常に大声張り上げ、だらだらと発汗することになります。 排熱で充満した状態でさらに運転を続けると、熱交換効率が下がり電気代はうなぎのぼり。 平たく言うと、別置式にしないと現実的ではないのです。

このような室外機を、よく目にしますね。 馬力によって様々ありますが、圧縮機の形状によってはクルマのエンジン同様 潤滑オイルの交換・補充が必要になります。クルマは5000kmに一度交換したり みなさんマメにやってらっしゃると思いますが、この室外機のオイルも同じくらい 重要なのですがほとんど実施されていないのが現状です。 劣化、オイル量が不足すると、圧縮機がロックして恐ろしいことになります。修繕 費用もそうですが、庫内の食材などもNGになります。


オイル量の確認は、フロントパネルの確認窓から簡単に出来ます。わかりやすく パネルを外して説明します。左に見える緑の機械が圧縮機(コンプレッサー)です。 右下に小窓があり、オイル量を目視確認出来ます。小窓が汚れて見えづらい場合が殆どなので、懐中電灯などて照らして目視
しましょう

HIGHとLOWの中間に液面があるのが理想ですが、完全にLOWまで減っていますね。
運転中はオイルがコンプレッサ内に廻るため若干液面が低下しますが、これは運転停止30分を
経過した状態です。運転が始まるとLOWを下回る恐れがあり、危険な状態です。
最悪の場合、内部ピストンが焼付を起こして冷却不能になり、コンプレッサ交換などの大きな
修理を招きます。

—————————————[ひとくちメモ]—————————————
圧縮機のオイルは、車のオイルと同じ意味で経年劣化します。冷凍機圧縮機(コンプレッサー)は高温高圧でフロンガスを圧縮し、また冷凍機側へフロンガスを回収する重要な役割を持っています。長年使用していますと、透明に近いオイルがコーヒー色に変化してきます。その状態で更に使用していると、コンプレッサーの焼付けや膨張弁の詰まり、その他いろいろな症状が起きてきます。オイルも定期的に交換することをお勧め致します。
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今回は、オイル交換と共にフロンガス中の水分を除去するドライヤーも同時に交換しました。
意外と見落としがちで(設置時に機械についての説明が無いせいかも知れません)しかしメンテナンスの基本であるオイル量確認・オイル交換。大きな故障を回避し、ベストな状態で冷却運転するための大きな鍵になります。交換作業は専門技術が必要になりますが、まずは目視確認で状態を知ることが大切です。この機会に、ぜひ設置機のオイル量・オイルの色を確認してみてください。

 

 

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