ガス機器整備 ~ギョーザグリラー整備~

ガス熱機器の整備修繕を多数施工していますが、調理は火力が決め手!と痛感します。
通常のガステーブルを始めとしてオーブン、炊飯器、コンベクションオーブン等多岐に渡る機器に共通して要求されるのは
適正な燃焼
です。
・空気とガスの混合比が正しく為され、不完全燃焼していないか。
・その機器の能力が正しく発揮される状態か(強すぎても弱すぎても不可)
と、実は奥深いのが燃焼機器です。
今回は、人気ラーメン店のギョーザグリラーの整備を行いました。
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自動点火式、火力可変タイプ マルゼン社のギョーザグリラーです。
コール内容は、「新品導入時に比べて火力が明らかに落ちているという事でバーナー詰まりによる燃焼弱化が考えられます。まずは実際に燃焼状態を目視してみます。
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一部は元気ですが炎の立ち方がまちまちであり、全く着火していないバーナーもあります。
写真では判りませんが、空気の割合が多すぎて「ババババババ」と音を立てて燃焼しています。
空気は少ないといわゆる赤火に。多すぎると激しい燃焼音を伴います。空気過多の典型例は消火時に「ボン!!」と音を伴う「バックファイヤ現象」が起きるので判断し易いです。
簡単に説明を書きましたが、他にも多様な要素があるので注意が必要です。
現状から考慮すると、バーナーノズルの清掃を実施する事になります。
タケノコノズル(と私は呼んでいます)は帽子・胴体(空気調整リング付)・ガス吐出ノズル部の3つで構成されています。最下部にあるガス吐出ノズルを取り出し、規定の孔径を損なわないように清掃します。
【注!】天然ガス(都市ガス)、LPG等、ガス種・その機器の規格により正しい孔径が決められています。適当なワイヤブラシ・ドリル等で清掃すると孔径が変化して火災・爆発事故につながります。必ず技術者に依頼してください。
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所定の清掃を終え、空気調整実施後の燃焼状態です。すべてのタケノコノズルの炎が均等になりました。空気調整により、燃焼音・バックファイヤも解消されました。
ガス機器はその機種本来の能力が発揮出来るよう実に精密に設計れています。
反面、メンテナンスはほとんど顧みられていないのが実情と感じます。
調理能力の保持のみならず、いかに安全に安定して長く使って頂けるか、ここにこだわりを持って弊社のメンテナンス作業を実施しています。
能力が発揮されていない気がする、赤火が気になる、使用中に目がチカチカする、等の異変がありましたら是非お気軽にご相談ください。

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