冷蔵機器の衛生状態を見てみた!

「皆さまご存知でしたか!?」

冷蔵機器は、日常動作させ続けているとなかなか気付きませんが、冷却構造上「カビ」「汚れ」「異臭」の発生と背中合わせです。

冷凍温度帯では殆ど心配ありませんが、プラス温度帯で使用するいわゆる「冷蔵機器」は冷却時にエバポレータ(冷却器)に着く霜を何らかの”除霜動作”により取り除く必要がありますが、その際必ず水が流れます。(冷蔵機器には霜取水受けバットが付いてますね。この水を受けるためのものです)

水があるところ、カビ・雑菌繁殖は宿命として付いて回ります。

通常使用ではさほど神経質になるべきものではないと考えますが、特に「あれ?」と気になるタイミングとして

”しばらく電源を入れていなかった・・・”

こういう場面で、エバポレータ付近が常温になったタイミングで一気にカビ・雑菌繁殖→異臭発生 というものがあります。

先日お客様より「しばらく動かしていなかった冷蔵ショーケースの庫内のニオイが気になる(カビくさい)ので対処して欲しい」とのお問い合わせがありました。さっそく見てみましょう。

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[ショーケース]
業務用四面ショーケース(冷蔵)です。飲料販売のため、陳列設置してあるのをよく見かけますね。庫内底面、床の内部にエバポレータ関連が入っています。通常は簡単に床が外れるのですが、少々古いタイプで4つ柱を全て分解しなければなりませんでした。
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エバポレータ部露出のためにあらかた分解した様子です。
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[エバポレータ部]
肝心のエバポレータ部です。写真手前に送風ファンがあります。
奥のエバポレータ内に低温冷媒ガスが循環しており(蒸発温度は-5~-10℃程度)
そこを空気が通過し一気に冷却されて庫内へと送り出されます。この画像、実は粗ゴミやカビを取った状態です。
常温で暫く放置されると、想像を絶する諸々繁殖状態になります。。。(画像は自粛します)四隅の白い壁は発泡スチロール製です(断熱のため)。
これがクセモノで、カビや染み付いた臭気を取るのが一苦労です。

分解後、約1時間格闘の末、清掃は完了いたしました(^^)
水を使っていい場所で、何度も薬品洗浄と流水排水作業を繰り返しました。

今回はショーケースを紹介しましたが、家庭用・業務用問わず「冷蔵機器」は基本的な構造は一緒です。
設置から3年程度経過した機器は、特に使用頻度の高い業務用機器は点検確認をしたほうが望ましいです。

食と健康の安全を確保する鍵は、こういうところにもあるんですね。

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